人の発言や行動を見ていると、その奥にある深層心理や精神の発達レベルが見えてくることがあり、その視点を生かした洞察を心がけています。
N国党といえば、「NHKのスクランブル放送」を唯一の公約とした、一際異彩を放つワンイシュー政党です。今回は、N国のワンイシューについて考えてみようと思います。
それではさっそくまいりましょう。
【奇才・立花孝志】N国党はワンイシュー政党だから面白い
NHKをぶっ壊す!
人々に強烈なインパクトを与えるこの言葉を引っさげて、NHKのスクランブル放送実現だけを目指して突き進むN国党。
one(ひとつの)issue(問題)
N国党は、ひとつの問題だけを解決するための政党です。
これが、立花孝志という男にぴったりマッチしていて、非常に面白いなと思います。
ワンイシュー政党の面白いところは、ひとつのことに的を絞って一点突破できるところ。個人の仕事に当てはめて考えてみるとわかりやすいですが、マルチタスクよりもシングルタスクの方が明らかに成果が出やすい。
これは僕の実体験ですが、マルチタスクにひどく悩まされた時期がありました。複数の仕事やプロジェクトを掛け持ち、ひとつひとつの仕事に全く集中できないのです。当然、生産性が下がりました。
力が分散されてしまうのが最大の欠点と言えるでしょう。
政治も同じ。既存の政党は、政治におけるあらゆる問題を、網羅的に解決しようと取り組みます。おかげで、いつまでたっても問題解決に近づかないということがよくあります。問題を解決する気など、毛ほども無いように見える政党も山ほどあります。
N国は、こういった常識をぶっ壊し、ワンイシューにすることで力を集中させて、一点突破を狙います。
ワンイシューは立花孝志という男の性格と相性もよく、次々と行動を重ね、問題解決に向けて前進し続けています。
スクランブル放送が実現したら、N国は解党し、立花さんは政治家をやめると言っています。国民にとっては、何をしたい政党なのかがとてもわかりやすいですよね。
網羅的に政治を行う政党以外に、N国のようなワンイシュー政党がいくつか絡んでくることにより、政治にも多様性が生まれ、活性化していくのではないでしょうか。
ワンイシューのメリットはまだあります。たとえばN国は宗教的だとか、ヒトラーのようだと言われます。ワンイシューを公言することにより、そのような、国を滅亡させかねないような暴走を防ぐ効果もあります。
短期集中で最大利益を図るこのやり方は、今後真似する政党が出てきそうな予感がします。
N国の出現により、日本の政治に新しい風が吹いてきましたね。僕はとても良い流れだと思っています。
今は時代の転換期です。N国には、これからもまだまだ突っ走ってほしい。今後も目が離せませんね。
では、また!