写真に学ぶ

【洞察】旭川のキタキツネ「エキノコックス問題」を考える

僕は野生動物を撮影するのが好きです^^

いつも彼らから人生に大切な死生観を学ばせてもらっているんです。

 

よく拝見している「ねこままん」というブログがあるのですが、
先日、旭川のキタキツネ問題を取り上げていました。

 

僕もここ数年、毎年このキタキツネを撮影しに行ってます。
そして今年の5月にツイッターでバズっているのを発見して知りました。

 

この件は当時、僕も深く考えさせられました。

イチ野生動物カメラマン(アマチュアです)の当事者として、今回取り上げてみたいと思います。

【参考記事】ねこままんブログ
https://ameblo.jp/hiyokomushi2/entry-12498452393.html#cbox

話題になったツイッターと新聞記事

まずは参考資料。

これがバズったツイートです。

 

後日、新聞も読みました。

当時の新聞↓↓↓

キタキツネ問題の洞察

僕は他の記事でも常々言っていることなんですが、

「まず、知ることから全ては始まる」

そう思います。

 

日本という国を知らない外国人が、「日本に行こう!」と思うはずがありません。

カレーライスを知らない人が、「今日はカレーを食べよう」とはなりません。

知らないことを選択することはできないんです。

目の前にある問題に対して真剣に向き合おうと思ったら、数ある選択肢の中から最適な判断をしようと思ったら、まず知ることが大事。

僕はあまりに知らない自分に対し、「無知は罪だ」と思うことがよくあります。

 

このキタキツネ問題も然りです。

 

ツイートに、

「子供の危険を排除するという大人の責任を全く果たしていないのが悲しい。」

とありますが、

 

その大人(カメラマン)は、エキノコックスがどれほど危険なのかを全くと言っていいほど理解していません。

僕はヒグマを撮影することもありますが、カメラマンのモラルや危機感の欠如知識の無さに呆れることがあります。

残念ですがそれが実態です。

危機感という意味では、僕自身も野生動物を撮影している時点で、人馴れを誘発していることは事実。

カメラマンとして自問自答し、葛藤する日々でもあります・・・。

 

 

僕がキタキツネを撮影していたとき、子供が遊びながら巣の方向に近づいて行ったんです。
すると50代ぐらいのいい大人の女性が、「早くどけや、クソガキ」と舌打ちする始末。

こんなもんです。

カメラマンの多くは自分ファーストで写真ファーストです。

僕もカメラマンですが、実はカメラマンがあまり好きじゃない。実際、話してみると一人一人はすごく良い方ばかりなんですけどね。

いざ被写体が現れると自分本位になり、撮影の邪魔が入ると一変し、感情をあらわにして怒り出す人もよく見かけます。気持ちはよくわかりますが。

 

話を戻しますが、そもそも大人の責任とは何かなどわかっていない。

自分が無責任な大人だという自覚がある人なんてほぼいない。それが実態だと思います。

大人はあまりに無知であることを認識し、子供だけでなく大人にも啓蒙していくことが必要だと思います。

 

先のツイートは賛否両論が巻き起こりバズりましたが、考えるきっかけになったのは良いことだと僕は思っています。

そもそも旭川の行政は、エキノコックスの危険性を理解しているのでしょうか?

一連の対応を見ているとかなり疑問です。

 

北海道新聞の記事に関しては、僕は坂東さんの意見に共感します。

理由は次でお話しします。

エキノコックス論文を読んでください

この論文は多くの方に読んでほしい。

1994年に旭山動物園のゴリラがエキノコックスに感染し、死亡した件です。

↓↓論文↓↓

ゴリラのエキノコックス症発祥とその対策を振り返る

 

これを読めば、エキノコックスに対する基礎知識が十分に身につく。エキノコックスがどれほど恐ろしいものかも理解できる。

カメラマンも今までと同じ意識で写真を撮ろうとは思わないはずだ。子を持つお母さんも、水や土で遊ぶ子供がいかに危険なのかが理解できるはず。

 

そして人間の愚かさもよくわかる。

 

知ることで選択が可能になるというのはそういうことです。

初めてこれを読んだとき、僕は無知なまま写真撮影していた自分に対し、失望しました。

 

僕が坂東さんの意見に共感すると言ったのは、論文が根拠です。

その論文の最後の部分を一部引用。

エキノコックスは、キツネとネズミの食物連鎖を利用して生活している生物である。いわば生態系の一員として組み込まれた自然そのもので、それを「人間の生活を邪魔する奴は殺してしまえ」式の対策では、自然そのものを破壊してしまうことになる。我々の歴史が十分に証明してきたはずである。

 

人が牧草地を造成することによりキツネに住みやすい環境を与え、畜産廃棄物や家庭から出る生ごみを投棄することにより、キツネに食糧を提供してきたのである。そればかりでなく、人馴れしたキツネを観光の目玉として利用し、どんどん人の生活圏にキツネを呼び込んできた。自分でキツネの増える環境を用意し、自分で呼び込んでおいて、危険な病気をまき散らす動物だから駆除してしまえでは、何をかいわんやである。

 

そもそも、エキノコックスが分布していなかった北海道にエキノコックスを呼び込んでしまったのも人間なのである。礼文島では町が野ネズミ退治と毛皮を採る目的で、千島列島の新知島からエキノコックスに感染していたキツネを持ち込んだのが原因だし、根室・釧路地方では沖合の歯舞諸島で養狐業者に放置されたキツネが、冬期間に流氷で陸続きとなる根室半島に上陸したことが原因とされている。

 

野生動物に係るさまざまな人間の被害は、多くの場合、人間社会の側に起因している場合が多く、われわれはそのことを動物の側に立って訴えていきたいと考えている。

 

どうだろう?

 

問題の背景や歴史、事実を知り、人間側と動物側の両方に立って考えることで実相を掴み、僕たちの思考と選択の質は、良い方向に変わるはずだ。

 

人間と野生動物の共生の在り方は、答えなどない極めて難しい問題なのは事実。

だからこそ、一人一人が知って、判断して、選択することの重要性を肝に銘じたい。

 

大人の責任というのは、こういうことではなかろうか?

 

僕は今後も野生動物に関わりながら、微力ながらも情報発信を続けていこうと思う。

 

 

追伸:ヒグマに関しても僕なりの持論がありますので、そのうち記事にしてみようと思います。

 

では、また!

 

【その他の参考資料】

ニセコ町のエキノコックス対策

駆虫薬の小面積散布ハンドブック

 

ABOUT ME
ホリー
多様な専門領域の基礎を網羅的に学び、統括的な洞察力を身につけることがライフワークです。まずは知ることから全てが始まる。この世界の実相を掴むことで、判断し、選択する力を身につけ、自由に、豊かに、自分の人生を生きる。心理学、政治、ニュース、環境、エネルギー、食、健康など専門領域を超え、多岐にわたって学び続けています。心理学を7年学び、自分作りを継続中。北海道在住。